2017.11.9

スリル満点な田植え体験!
見ず知らずの4人が「10年来の友人」に

1泊2日の農業体験ツアーに行った和久井さん。
結束した体験者の皆さんと、ちょっと不思議な出来事も…

スリル満点な手植え体験

春に田植え体験してきました。
若いオーナーが運営する古民家ゲストハウスが、1泊2日の農業体験ツアーをやってたんです。
『百姓貴族』『銀の匙』といった荒川弘先生の農業マンガをはあはあ言いながら読んでいる和久井は、農業にとっても興味があります。
……自分で作った食材でピザとか焼いてみたい!

 同じ日に体験ツアーに参加したのは、和久井のほかに就農希望のご夫婦と、シングル男性の計4名でした。
昼過ぎに現地に到着すると、他の方たちはすでに集合していて、まずは全員で自己紹介をして、田んぼへGOです。

 田植えをする田んぼには、数日前に水が入れられたばかり。泥水でヌッタヌッタです。
長靴だと、足を取られて歩きにくいので裸足になってもいいんですって。それならとさっそく長靴と靴下を脱ぎました。

和久井さんが田植えをする画像 ここにこれから苗を植えます!

しかし普段、そうそう裸足で外を歩いたりしないですよね。
ひんやりした土に足を降ろして、田んぼへと降りていくと……。

 うっ、き、気持ち悪い……。

 泥が足の指先から我先にとニュルニュル入ってくるんです。そして足全体を包むスライムのような感触。
足を動かすたびに、泥が動いて移動するのがわかります。

 こ、こんなの初めて……!

 興奮も覚めやらぬ間に、そのまま田植えが始まりました。

田植えをする和久井香菜子の画像 UV対策バッチリ

田植え体験ってか、手植え体験だったので、苗をちぎっては植え、またちぎっては植え……というアナログでした。腰が限界です。

田植えをする和久井香菜子の画像 腰痛でダウン

見ず知らずの4名が集まって、いきなりの共同作業。
誰が一番早く植えられるかなんとなく競争になったり、苗を渡し合って協力したり。
作業が終わる頃にはすっかり仲良くなってました。

 その後は、みんなで夕食。オーナーのお父さんがやってきて火炎放射器を豪快にぶっ放して炭に火をつけ、BBQが始まりました。
もうこの頃には「10年来の友人」感覚です。食後の酒が盛り上がったこと!

 しかしそのあと、とんでもない事件が……。

1日一緒に体験すると人となりがわかる

酒豪であるオーナーのお父さんはみんなと一緒に豪快に飲み散らかし、正体不明になってに担がれリタイア。 シングル男性も続いて縁側でリタイア。みんなで彼を部屋に運び、適当に布団で寝かしつけ、残った夫婦と和久井の3人で軽くおしゃべりしてました。 そろそろ寝ようかってことで、和久井は自分の部屋に戻ったんです。

 自分の部屋といっても二段ベッドが2つほど置いてある、2階のドミトリーでした。
夫婦は個室で、リタイア男子は別のドミトリーを使用していたので、和久井の部屋は貸切状態です。
どこに寝ようかな……。上にしようか下にしようか、やっぱり出入りしやすい下にしよう、なんて思って布団を敷いて二段ベッドの下段で休んでいました。

 すると……。

 スラッ……

 襖が開いて、リタイア男子が入ってくるではないですか……!!!

 ちょ、待てよ……!
いやいや、モノマネしてる場合じゃないよ、何か用!?(何かってなんだ!?)

 お前は「来月結婚するんだ」とか言って愚痴ってたよな!?
愚痴るのは構わないけど、結婚前にご乱行のつもりなの……!?
とか思ってると、リタイア男子は和久井の寝ているベッドを覗き込んできます。

 「な、なに……!?」

和久井が恐る恐る聞くと、彼は黙って和久井を見つめています。
(どうしよう、ここは峰不二子的になんか気の利いたこと言わなきゃいけないのかな……)

 モンモン考えていると、彼はそのままプイッと後ろを振り返り、折りたたんであるお布団へ突進し、そのままグーグー寝始めました。

……なんだったんだ……。

 結局、朝まで緊張してあまり寝られず、どうしたものかと思っていると、リタイア男子はムクリと起き上がってそのまま部屋を出て行きました。

 そうして階下のみんなと合流した彼が、こう言っているのが聞こえます。

「朝、気づいたら姉さんの部屋で寝てた。たぶん知らないうちに連れ込まれたんだと思う」

軽く殺意が湧きました……。

 お前のせいでほとんど寝られなかったんだぞ。結婚間際のヤツなんか連れ込むか!

 民宿や古民家風のゲストハウスは、個室に鍵がついていないことが多いですが、それは顧客同士の信頼感があってこそ。数々のゲストハウスに泊まっていますが、個室破りは初めてですよ。

 「面倒くせえ……」と思いながら、和久井も階下へ合流しました。
ところが予想に反してみんな、和久井が連れ込んでないこと、なんもやらかしてないことも承知のようなんです。「やっぱりね」みたいな。
さすが、1日一緒に農作業だのご飯の用意だの、仕事をすると、人となりがわかるものですね。よかったよかった。

 オーナーが、嬉しそうに言いました。
「いやー、相手が和久井さんでよかった。他の女子だったら大問題ですよ」
おい、ちょっと待て。和久井だって大問題だよ!
 
 こっちにやる気がない以上なんにも起こらないのが正義だけど、部屋まで来てなにも起こらないとか、未遂(?)の相手が和久井でよかった扱いっていったい女としてどうなんだ。
なんだかいろいろ中途半端だなあ。

 というわけで、未知の体験あり、スリルありの農業体験でした。

 自分で植えたお米が食べられるのを楽しみにしていたんですが、先日、宿から連絡が来たので聞いてみたところ、
「今頃は、いろんな方が美味しくお召し上がりになってると思います!」
と元気よく返事が来ました。

 軽く殺意が湧きました……。

 稲刈りのときは連絡するって言ってたくせに!


Text/和久井香菜子

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加計呂麻島の民宿は、元気をもらえる「ゆるいオアシス」でした。