2017.12.11

ひとりが好きな人こそ、
人との関係づくりを熟知している
/誰に見せるでもない爪

ひとりでいる、とは何か。

第29回「ひとりが楽」と「ひとりが好き」の本意とは

「ひとりが楽」と「ひとりが好き」の本意とは ©つめをぬるひと
 

今回は、「(誰かと一緒にいたいと思っているけど、深く傷つけあう関係がめんどいから)ひとりが楽」という投稿

 ひとりが楽、ひとりが好き、というスタンスには、一言では語り尽くせない裏がある。

 ひとりでいることの良さは、人との煩わしさがないこと。
しかし、人はひとりだけで行きていくのはほぼ不可能に近い。
ひとりで生きていくこと、とはつまり、無駄に干渉してこない周囲でちょうど良い距離を保ちながら過ごすことと言えるだろう。

 それでも私達は、誰かと一緒にいたい時がある。
こちらから歩み寄りたいと思う人と、ちょうど良い関係を保ちたいだけの人とがいる。
歩み寄りたい人にも、同じように自分に歩み寄りたいと思ってもらえないと成立しないし、
逆に、自分はそこまで干渉されたくないけど、相手から必要以上に歩み寄られて苦痛に感じる場合もある。

 自分の思いと相手の思いは合致しない場合が多く、これが面倒くささに繋がる。

 ひとりでいることが好きな人は、こういう人との距離感や難しさを分かっていて、本当はそういう人のほうが人間関係を築くのが上手なはずなんだけど、上手なのに、いや上手になってしまったからこそ、積極的に関係を築かない。

 と、真面目なことを書きながら私は、映画『ピンポン』で、「才能は求める人間にのみに与えられるものではない」というセリフを吐く眉毛のない中村獅童が脳裏に浮かんでしまったので、この話は終わり。

 今回はひとりが楽という思いに秘められたごちゃごちゃした思いや面倒くささを描いた。

Design&Text/つめをぬるひと

この連載では、爪作家である私が、読者のみなさんが「どんなおひとりさまか?」をヒントに爪をつくります。
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前回記事<爪は身体で唯一、 気軽に表現できる媒体だ! >もチェック!
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