2018.2.5

「多様性上等」な日本文化。
受け入れ体制が整えばもっといい
/誰に見せるでもない爪

日本は「おひとりさま文化」が発展している国かも。
第33回のテーマは「多様性上等」のグローバル化です。

第33回「多様性上等」のグローバル化

「多様性上等」のグローバル化を表現したネイルの画像 ©つめをぬるひと

今回は「よくひとりで海外旅行に行くのですが、意外と海外ってひとりでいることに同情的なんですよね。それに比べ、日本は『おひとりさま文化』が発展している国だなあとつくづく思います。」という投稿について。

 治安の問題もあるのかもしれないが、文化・慣習的に絞って見ても、確かにそういう側面はあるかもしれない。

 私は昨年、台湾へ行った。雑貨市に参加するのが目的だったので、観光はあまりしていない。
海外に行くのが10年ぶりというのもあり、日本では1人ラーメンや1人カラオケをこなしている私でも、海外となるとさすがに怯んだ。1人で行動なんてしたら私は生きて帰れるんだろうか、と不安しかなかった。
実際は、現地の人がとても親切だったし、一緒に参加した作家さん達もいたので、何一つ不安に思うことはなかったが、それは結局1人にならなかったから心強かった、というのも大きかっただろう。

 海外に1人で行くことはハードルが高いことだと思っていたが、ここで私はある人とした話を思い出した。その人は「海外にはよく1人でも行くけど、ライブは1人で行けない」と言っていた。もう何年か前の話なので、今は違うかもしれないが、1人ライブは行くけど1人海外は行ったことがない私とその人とでは、1人でなにかをすることに対するハードルの高さが人によって違うことを知ったのだ。

 日本でおひとりさま文化が発展しているのは、「多様性上等」な文化が発展しているからだと思う。そもそも日本は、お正月やお盆を始めとする文化や慣習・伝統を重んじながらも、クリスマスやハロウィンは渋谷にDJポリスをブッキングさせるほど盛り上がり、経済的にも日本の行事以上に高い効果を見せている。それを“自然なこと”として受け入れ、どちらも楽しもうとする意識は昔から浸透している。
そこへさらに「いろんな人がいて当然」という多様性を受け入れる意識が広まると、それはおひとりさまにとって居心地の良い環境になるだろうし、今度もっとそうなることを期待したい。

Design&Text/つめをぬるひと

この連載では、爪作家である私が、読者のみなさんが「どんなおひとりさまか?」をヒントに爪をつくります。
あなたのエピソードを添えて、送ってください。
前回記事<深夜に書く文章も、回り回って悪くない>もチェック!
深夜に文章を書くことは、あながち悪くないかも。テーマは「文を書くことの本懐」です。
つめをぬるひと個展「サードパーティー」
【つめをぬるひと個展「サードパーティー」】
渋谷ANDERCURRENT
東京都渋谷区桜丘町9-17-303(渋谷駅徒歩6分)
2/10(土) 12:00-18:00
2/11(日)11:00-17:00

つめをぬるひと初の個展です。
つけ爪の展示販売や、初めて一緒に制作させて頂く方とのコラボ作品、連載記事の原画イラスト展示販売などを予定。