2018.4.24

キャリアも結婚も向いてない。
これから先の人生をどう選んでいくか

変わるのは怖い。
でも、変わらないことのほうがもっと怖い。

将来どうなりたいかを描けない

by Pixabay

「あなたは将来、この会社でどうなりたいんですか?」と聞かれたとき、私はいつも正しい答えを見い出せないでいる。

 転職活動をしているときもそうだった。志望動機や転職理由は、頭で何も考えなくても口からするすると出てくる。しかし「5年後のビジョンを教えてください」「10年後は、どのような働き方をしたいですか?」と尋ねられると、どうしても会話が止まる。そして、この質問をされた企業には見事にすべて落ちている。

 現在私の勤めている会社には、3カ月に1度くらいのペースで部長と面接をしなければならない制度がある。なんだか学校みたいだな、といつも思う。このときも「将来、どうなりたいの?」と同じことを聞かれ、言葉を詰まらせる。
管理職に就きたいのか、それとも専門職に就きたいのか、という質問だということはわかっている。わかってはいるけれど、どちらかになっている自分なんてイメージができない。自分の技術を極められるような気もしないし、人をまとめるような性格でもない気がする。

 現在は、上のポストが空いていて、私のような低学歴で大した職歴のないような人間でも条件を満たせば昇格できるんだそう。給与が倍以上になる、とも教えてもらった。しかし、それでも私は人の上に立っている自分が想像できない。このままでもいいかな、と思ってしまう。可能であれば、適度に忙しい環境で、人から怒られずに働きたい。それから、生活に不便がなくて、たまに贅沢できるくらいのお金があれば、私にはそれで十分だ。

 仕事だけではなく、プライベートの面でもそうだった。私には、将来の夢というものがずっとない。「こんなことしたい!」「あれが欲しい!」という直近で実現できそうな目標はあっても、漠然とした夢みたいなものがずっとなかった。

年を取ってしまった私も、それほど悪くない

高校生の頃は、5年後、10年後、大人になっている自分を想像することがただひたすら怖かった。このまま、何も大きな目的のない生活が続くのと思うと、恐ろしかった。けれど、それからの私は本当に年を取ってしまって、大人になることがそれほど悪くないということを知った。
今も同じだ。5年後、10年後、もっと大人になっている自分を想像するのが怖い。このまま何も変わらず年を取ってしまうのもなんだか恐ろしいし、とは言え、結婚している自分も子どもがいる自分も、なんだかイメージがわかない。バリバリキャリアを積んで「仕事が生きがいです!」とか言っている自分も、きっと未来に存在しないだろう。
もしかしたら、高校生の頃に想像していた大人のような不安を覚えているだけで、きっとこれからも楽しく過ごせていけるのかもしれない。けど、そんな保障はどこにもないから、ほんの少しだけ怖いと思う。

 結局のところ、仕事だってプライベートだって、目の前のことをただひたすらやっていくしかないのだ。目の前のことをひたすらやって、いろいろなことに慣れてきて、そうして進んでいった景色はきっと昔とは違ったものに見えているはずで、そこから自分のできることをできないことを選んだり捨てたりして、自分の人生とか将来を見定めていくしかないのだと思う。

 管理職にも専門職にも向いていない。きっと、結婚も出産も向いていない。けれど、このままでい続けることのほうがずっと怖くて、何かしらの形で前に進まなければいけないのだと思う。
5年後、10年後の私は、今の私みたいに「年を取ってしまった私も、それほど悪くないないのかもしれない」と、ちゃんと肯定できるのだろうか。

Text/あたそ

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ひとりでいることは強さではあるけれど、ひとりでい続けることは、全然強くない。